
タヌキ店長
ううっ……もうダメだ……。裏山で「温泉掘削プロジェクト」を始めたんだけど、もう100メートル掘っても水一滴出ないんだ。掘削機のレンタル料だけで、店の利益が全部吹き飛んじゃったよ。

フクロウ先生
それは災難でしたね。地質調査の結果はどうだったのですか?

タヌキ店長
調査では「温泉が出る確率はほぼゼロ」って言われた。でもさ! ここまで掘るのに100万円も使ったんだよ!?今ここで辞めたら、その100万円が全部ムダになっちゃうじゃないか!あと少し掘れば出るかもしれないし……やるしかないんだ!

フクロウ先生
ストップ! その思考こそが『サンクコスト効果(コンコルド効果)』の罠です。既に使ってしまって取り返せないお金(100万円)のことは忘れなさい。重要なのは「これからいくら掛かるか」と「見込みがあるか」だけです。

タヌキ店長
でも、もったいないよ! 涙と汗の結晶なんだよ!

フクロウ先生
感情論で判断すると、さらに傷口を広げます。「今まで費やした努力」を正当化するために、破滅するまで投資を続けてしまう……多くの経営者が陥る失敗パターンです。今すぐ撤退するのが、最も傷が浅い「賢明な判断」ですよ。

タヌキ店長
……わかったよ。じゃあ、この巨大な穴を埋め戻すのはもったいないから、ゴミ捨て場として活用しよう!名付けて「夢の跡地・有料ゴミ処理場」だ!

フクロウ先生
……転んでもただでは起きないその根性だけは認めましょう。
ある対象への金銭的・時間的・精神的な投資が大きくなると、それが損失につながると分かっていても、投資をやめられなくなる心理状態です。
超音速旅客機コンコルドの開発が、赤字確実と分かった後も続けられ、巨額の損失を出した事例から「コンコルド効果」とも呼ばれます。
身近なサンクコスト
対策:ゼロベース思考
「もし今、まだ投資していなかったとして、このプロジェクトを始めるか?」と自問することです。
答えがNoなら、過去の投資額に関わらず、直ちに撤退すべきです。