
先生
はい、じゃあこのプリントを読んでみて。……あれ? パレット君、なんでそんなに目を細めて、紙を遠ざけているんだい?老眼にはまだ早いだろう?

パレット君
先生、サングラスしていい?この真っ白な紙が、僕には「LEDライト」みたいに光って見えるんだ。眩しすぎて目がチカチカするし、涙が出てくるよ。

先生
紙がLEDライト?ただのコピー用紙だよ。光ってるわけじゃない。白と黒で、コントラストがはっきりしていて読みやすいはずだけど……。

パレット君
その「はっきりしすぎたコントラスト」がダメなんだ。白い部分が強烈に光を反射して、黒い文字を攻撃してくる。そのせいで、文字が滲んだり、ウネウネと踊ったり、紙の奥に沈んで見えたりするんだよ。

先生
文字が踊る……?だから君は、よく行を読み飛ばしたり、「字が汚い」って言われたりするのか。やる気がないんじゃなくて、物理的に「文字を捉えること」が困難だったんだね。

パレット君
そう。雪山で太陽を見ているみたいに眩しいんだ。でも、薄い色のついた下敷きを重ねたり、再生紙みたいな「わら半紙」だと、光が優しくなって急に文字が止まって見えるんだよ。

先生
真っ白で上質な紙が、必ずしも全員にとって「良い紙」とは限らないんだね。タブレットなら背景を黒にできるし、紙ならカラーフィルムを使ってみようか。
■「白地に黒文字」が一番読みにくい?一般的に「白地に黒」は見やすいとされていますが、視覚過敏のある人の中には、白い紙からの光の反射を過剰に眩しく感じてしまう人がいます。
これを「視覚性ストレス」や「アーレンシンドローム(スコトピック感度症候群)」の傾向と呼ぶことがあります。
■文字が動く・歪むコントラストが強すぎると、脳が視覚情報をうまく処理できず、以下のような現象が起こります。
この状態で読書をするのは、激しい船酔いの中で新聞を読むようなもので、すぐに頭痛や疲れを感じてしまいます。これを「読字障害(ディスレクシア)」と混同されることもありますが、見え方の問題である場合も多いのです。
■私たちにできること