
拗ねる彼女
先生、聞いてください! 彼氏と大喧嘩しちゃって…。

ドクターL
ほう。愛のトラブルかね?

拗ねる彼女
彼が「デートに遅刻するのはやめろ。時間を守れ」って怒るんです。確かに私は今日遅刻しましたけど、彼だって先週10分遅れたんですよ!?

ドクターL
なるほど。で、そう言い返したわけだ。「お前だって遅刻しただろ!」と。

拗ねる彼女
当たり前です! 自分だって守れてないのに、私にだけ偉そうに説教する資格なんてないはずです。だから「自分のことを棚に上げて言わないで!」って突き放してやりました。

ドクターL
やれやれ。それは典型的な「お前だって論法(トゥ・クオ・クエ)」だ。残念ながら、論理的には君の負けだよ。

拗ねる彼女
ええっ!? 彼の方がダブスタ(二重基準)なのに、私が悪いんですか?

ドクターL
いいかね? 「遅刻は悪いことだ」という事実は、彼が遅刻魔だろうが、聖人君子だろうが、変わらない真実だ。彼がだらしないことと、君が時間を守らなくていいことは、別の話なのだよ。

拗ねる彼女
うっ…。それは…そうですけど…。

ドクターL
君は「彼も悪い」と言うことで「どっちもどっち」に持ち込み、自分が叱られることから逃げようとしただけだ。これを「論点のすり替え」と言う。

拗ねる彼女
うう…。図星です。彼の遅刻を攻めても、私の遅刻が帳消しになるわけじゃないですもんね。

ドクターL
その通り。まずは自分の非を認めて謝る。その上で「あなたも気をつけてね」と言えばいい。それが大人の対話だ。

拗ねる彼女
反省します…。喧嘩に勝ちたくて、話をすり替えてました。帰ってちゃんと「ごめんね」って言います。
こんにちは、ナースMです。
今回のテーマは、相手の批判に対して「そういうお前はどうなんだ(お前だってやってるじゃないか)」と言い返すことで、正当性を主張しようとする誤りです。
なぜ言い返したくなるの?批判された内容(図星)を受け入れるのが辛い時、私たちは反射的に相手の「欠点」を探します。相手を「偽善者」に仕立て上げることで、相手の発言権を奪い、自分の罪をうやむやにできる(引き分けにできる)と感じるからです。
よくある症例:
対処法:「それはそれ、これはこれ」もし自分がこれを言いたくなったら、グッとこらえましょう。
「相手の矛盾」と「自分の行動の是非」は切り離して考える。これができないと、議論は永遠に「お前のほうが悪い」という水掛け論になってしまいます。