
悩める若手社員
先生、もう悔しくて涙が止まりません…。

ドクターL
ほう。誰かに噛み付かれたかね?

悩める若手社員
会議で業務の改善案を出したんです。自分でも自信があったし、数字の裏付けも作ったのに…。先輩に一蹴されました。「お前みたいな生意気なやつの案なんて、聞く価値ない」って。

ドクターL
…「生意気」。それだけかね? 数字や論理への反論は?

悩める若手社員
何もありません。「普段から愛想がない」とか「新人のくせに」とか、私の性格のことばかり言われて…。やっぱり私が未熟だから、正しい意見も言えないんでしょうか。

ドクターL
馬鹿なことを言うな。君は未熟ではない。相手が「論理」で君に勝てないから、君の「人格」を攻撃して逃げただけだ。これを「人身攻撃(アド・ホミネム)」と言う。

悩める若手社員
人身攻撃…?

ドクターL
いいかね? 「1+1=2」という事実は、聖人が言おうが、犯罪者が言おうが、生意気な新人が言おうが「2」だ。発言者の性格と、発言の正しさは1ミリも関係がない。

悩める若手社員
あ…。たしかに、私の性格が悪くても、計算間違いをしてるわけじゃありません。

ドクターL
その通り。先輩は君の「正しい論理」に反論できないから、土俵を変えて君の「人格」に泥を投げているに過ぎない。そんな泥試合に付き合って泣く必要はないよ。君の出した「数字」だけが真実だ。

悩める若手社員
ありがとうございます…。私が悪いんじゃなくて、先輩が逃げてたんですね。泥を拭いて、胸を張ろうと思います!
こんにちは、ナースMです。
今回のテーマは、「発言の内容ではなく、発言者の人格や属性を批判することで、議論を封殺しようとする誤り」についてです。
なぜ悪口を言うの?議論(ロジック)で負けそうになった時、一番手っ取り早い逃げ道が「あいつは性格が悪い」「過去に浮気をした」「若いくせに」といった個人攻撃だからです。
相手の評判を落とせば、その人の正しい意見までもが「間違っている」ように見える錯覚(ハロー効果の逆)を狙っています。
よくある症例:
対処法:「中身を見てください」
人格攻撃をされたら、相手にするのは時間の無駄です。冷静にこう返しましょう。
「私の性格については後で反省します。ですが、今は『この提案』が良いか悪いかだけを議論しませんか?」泥仕合のリングには上がらず、議論のテーブルに引き戻すのが正解です。