
リク
あれ? おかしいな……。先月、やっと少し昇給したはずなのに、給料日前になったら口座の残高がギリギリだ。ねえ先生、もしかして誰かが俺の口座からお金を抜き取ってるんじゃない?

カネコ先生
被害妄想もそこまでいくと立派だね。だがリク君、それは泥棒の仕業ではない。君自身の脳に組み込まれた「パーキンソンの法則」というプログラムのせいだよ。

リク
パーキンソン……? なにそれ。すごく難しそうな名前だけど、俺に関係あるの?

カネコ先生
大ありだ。これはイギリスの歴史学者が提唱した法則で、「支出の額は、収入の額と等しくなるまで膨張する」という人間の心理的傾向のことだ。

リク
収入と同じになるまで膨張する……?いやいや、俺は無駄遣いなんてしてないよ! ブランド品も買ってないし!

カネコ先生
本当にそうかな?例えば、給料が上がってから、ランチの値段が少し高くなっていないかい?「自分へのご褒美」と言ってコンビニスイーツを買う回数が増えたり、発泡酒をビールに変えたりしていないかい?

リク
うっ……!言われてみれば、ランチにデザート付けたり、タクシー使っちゃったり……。だって、「少し余裕ができたし、これくらい良いかな」って思っちゃうんだもん。

カネコ先生
その「これくらい良いかな」の積み重ねが、昇給分をきれいに食いつぶしている正体だ。人間は意識して制御しない限り、入ってきたお金をあるだけ全部使ってしまう生き物なのだよ。

リク
怖い! その法則、どうやったら解除できるの!?このままだと一生お金が貯まらないじゃん!

カネコ先生
解除方法はシンプルだ。お金の方程式を変えればいい。今までは「収入 − 支出 = 貯金」と考えていただろう? 残ったら貯めよう、と。これを、「収入 − 貯金 = 支出」に変えるんだ。

リク
先に貯金を引いちゃうってこと?

カネコ先生
そう。給料が入った瞬間に、貯金分を別の口座に移して「なかったこと」にする。そうすれば、残ったお金の中でどうにかやり繰りしようと脳が勝手に調整してくれる。これこそが、パーキンソンの法則を逆手に取った最強の防衛術なのだよ。
「給料が増えたら貯金しよう」と思っている人は多いですが、実際に給料が増えると、不思議なことに支出も同じだけ増えてしまいます。これが「パーキンソンの第2法則(支出は収入の額まで膨張する)」です。
1. 無意識の贅沢大きな買い物をするわけではなく、「ランチのグレードアップ」「コンビニでのついで買い」「サブスクの追加」など、小さな出費が積み重なって昇給分を相殺してしまいます。
2. 対策:先取り貯蓄この法則に抗う唯一の方法は、「余ったら貯金する」という考えを捨てることです。
給料が入った当日に、自動積立定期預金や投資信託の積立設定で、強制的に貯金分を天引きしてしまいましょう。
「使えるお金」の枠を最初に小さくしてしまえば、人間はその範囲内で生活するように自然と適応します。意思の力に頼らず、仕組みで解決するのが賢いやり方です。