
納得いかない部下
先生、もう上司との会話が通じなくて頭がおかしくなりそうです…。

ドクターL
ほう。どんな問答をしたのかね?

納得いかない部下
意味のない「日報」の廃止を訴えたんです。「誰も読んでないし、時間の無駄です」って。

ドクターL
まっとうな意見だ。で、上司は?

納得いかない部下
「日報は我が社の重要な業務だ。だから書く必要がある」って言うんです。

ドクターL
ふむ。「なぜ重要なのか」は聞いたかね?

納得いかない部下
聞きました! そうしたら、「社員全員に義務付けられているから重要なんだ!」って怒鳴られて…。

ドクターL
「重要だから義務だ」→「義務だから重要だ」。…見事な知恵の輪だね。それが「循環論法」だ。

納得いかない部下
循環論法…?

ドクターL
彼は「結論(重要だ)」を「前提(義務だ)」で説明しているようで、実は同じことを言葉を変えて繰り返しているだけだ。「聖書が正しいのは、聖書にそう書いてあるからだ」と言うのと同じだよ。

納得いかない部下
ああっ! 言われてみれば、理由がグルグル回ってるだけで、中身が何もない!

ドクターL
そう。彼は論理的な理由(メリットや効果)を説明できないから、円の中を走り続けているハムスターと同じ状態だ。

納得いかない部下
ハムスター(笑)。そう思ったら少し気が楽になりました。「外側の理由」がない限り、ただの思考停止ですね。

ドクターL
その通り。次はこう聞いてみたまえ。「義務なのは分かりました。では、その義務が会社に『どんな利益』を生んでいるんですか?」と。円環を断ち切るメスになるはずだ。
こんにちは、ナースMです。
今回のテーマは、「証明すべき結論が、すでに前提の中に含まれている(同じことを繰り返しているだけ)」という論理の誤りについてです。
なぜ気づかないの?言葉の表現を少し変えられると、私たちは「理由」が説明されたように錯覚してしまうからです。
よくある症例:
対処法:「外の証拠を出せ」話がグルグル回っていると感じたら、そのサイクルの「外」にある証拠を求めましょう。
「あなたがそう言っている以外に、客観的な証拠はありますか?」これで、ハムスターの車輪を止めることができます。