
悩める若手社員
先生、もう会社辞めたいです…。企画会議で提案したら、上司にボロカスに言われて…。

ドクターL
ほう。どんな提案をして、どんな反論をされたのかね?

悩める若手社員
「会議の資料作りが大変すぎるので、形式を簡略化して時間を短縮しませんか?」って言ったんです。そうしたら…。

ドクターL
続けて。

悩める若手社員
上司が激怒して、「お前は仕事の手を抜くことばかり考えてるのか! お客様に見せる資料まで適当に作って、会社の信用を地に落とす気か!」って怒鳴られて…。

ドクターL
やれやれ。君の上司は、君ではなく「わら人形(かかし)」と戦っているようだね。

悩める若手社員
わら人形…ですか?

ドクターL
そうだ。君は「社内会議の効率化」を提案しただけだ。「お客様への資料を適当に作る」なんて一言も言っていないだろう?

悩める若手社員
はい、言ってません! むしろ社内資料の時間を減らして、その分をお客様のために使いたいのに…。

ドクターL
上司は君のまともな意見には勝てないから、君の意見を「手抜き・サボり」という倒しやすい「悪のわら人形」にすり替えて、それを殴って勝った気になっているだけだ。卑怯者の常套手段だよ。

悩める若手社員
そういうことだったんですか…。私が間違ってるのかと思って落ち込んでました。

ドクターL
君は正しい。次に言われたら冷静に返すんだ。「手抜きなんて言っていません。浮いた時間で仕事の質を上げたいと言っているんです」とね。わら人形を燃やしてやりたまえ。

悩める若手社員
なんだか勇気が湧いてきました! 相手の「すり替え」に負けずに、もう一度伝えてみます!
こんにちは、ナースMです。
今回のテーマは、「相手の主張を勝手に歪めて、攻撃しやすい形(わら人形)にしてから叩く」という論法についてです。
なぜ上司は話をすり替えたの?まともな議論ではあなたに勝てない、あるいは変化が面倒くさい時、相手はあなたの意見を「極論」や「悪意ある解釈」に変換します。
「効率化したい」という強敵(正論)と戦うより、「サボりたいんだろ?」という弱そうなわら人形(極論)を叩くほうが、簡単にあなたを黙らせることができるからです。
よくある症例:
→歪曲:「お前は子供から友達との付き合いを奪う気か!」(制限の話を禁止の話にすり替え)
→歪曲:「戦争をしたいのか!」(備えの話を戦争の話にすり替え)
対処法:「ストローマン・ブロック」相手が興奮して極論を言ってきたら、議論に乗ってはいけません。冷静にこう返しましょう。
「ちょっと待ってください。私は『A』とは言いましたが、『B(極論)』だなんて一言も言っていませんよ」これだけで、相手が殴っていたわら人形は消滅し、元の議論に戻すことができます。