
悩める会社員
先生、聞いてください…。職場で私だけ定時で帰ろうとすると、上司に嫌味を言われるんです。「みんな残業してるのに、お前だけ帰るのか?」って。

ドクターL
ほう。典型的な「同調圧力」による思考停止だな。

悩める会社員
でも、職場の全員がそう言ってるんです。だから、定時で帰る私の方が「わがまま」で、みんなが正しいのかな…って不安になってしまって。

ドクターL
なるほど。ひとつ質問しよう。もし交差点で、周りの100人が一斉に「赤信号」を無視して渡り始めたら、信号機の色は「青」に変わるかな?

悩める会社員
え? いえ、変わりません。赤は赤のままです。

ドクターL
そうだね。では、みんなで渡れば「危険なこと」はなくなるかな?

悩める会社員
いえ、なくなりません! 危ないままです。

ドクターL
その通り。「みんながやっている」からといって、「危険なこと」が「安全」になるわけじゃないし、「間違い」が「正解」になるわけでもない。

悩める会社員
たしかに…。数が多いからって、正しいとは限らないんですね。

ドクターL
そういうことだ。君は赤信号(過重労働)を見て、正しく足を止めただけだ。「数」という幻影に惑わされず、自分の目で事実を見たまえ。

悩める会社員
はい! すごくスッキリしました。私は間違ってなかったんですね。明日からは胸を張って定時で帰ります!
こんにちは、ナースMです。
今回のテーマは、「支持者の多さを根拠に、その主張を正しいとする誤り」についてです。ラテン語では「Ad Populum(大衆への訴え)」と呼ばれます。
なぜ私たちは騙されるのか?
人間には「バンドワゴン効果」と呼ばれる心理があります。パレードの先頭(楽隊車)に人が集まると、後ろにぞろぞろと人が付いていくように、「流行っているもの」「みんなが信じているもの」を無批判に受け入れてしまう傾向があるのです。
よくある症例:
対処法:「事実」と「人気」を分ける
ドクターが言ったように、たとえ国民の99%が「1+1=3」だと信じても、正解は「2」のままです。数は「事実」を変えられません。
もし誰かに「みんなやってるぞ」と迫られたら、心の中で「で、それによって事実はどう変わるの?」と問いかけてみてください。同調圧力の魔法が解けるはずです。